220412
「なにもない」がある能登 vol.02
長くて、暗くて、寒い冬が終わりを告げ、春がやってきた。
うれしくて、スギの花粉並みに舞い上がっている。ということで、半年ぶりに能登へ参った。
満開の桜があたりを彩る日曜日、彼女のおばあちゃんが住む輪島市の門前へ訪れると、桜よりも目立っていた花があった。レンギョウという名前らしく、その黄色の鮮やかさに驚いた。挿木をすれば育つとのことで、少しいただいた。
それから、春秋の恒例になっている野外コーヒーをするためのスポット探し。能登のエリアでは内浦が特に好きで、海岸沿いをドライブするとセロトニンが大放出する。スポットをその道沿いで探していたが、どうも良さそうな場所が見つからず決めかねていた。日も沈みかけて焦っていたところ、ふと「地元民」だったらどうするだろうと考え、車通りの多い道を避けるように進んでいったところ、ベストなスポットに辿り着いた。ここが、良すぎた。ほとんど人間の出す音がない。あるのは陸を撫でる波音とウグイス。それとコーヒー。
久しぶりの能登へ行ったが、やはり素晴らしい。
「なにもない」と思えるところに「なにか」を見出せるかどうかが大事なのだろうか・・・。